T^3Japan第18回年会 プログラム詳細

2014年8月23日〜24日  東京理科大学・神楽坂キャンパス

共催:東京理科大学数学教育研究会

                       

 

月 23日(土)

 

A-1

中村好則(岩手大学教育学部)  TI-Nspireを活用した動点問題の視覚化と発展的指導

中学校や高校の数学で扱われる問題の中でも,生徒が難しい,苦手だとしてあげるものの1つに動点問題がある。ここでは,TI-Nspireを活用した動点問題の視覚化と発展的扱いを提案し,動点問題の問題解決過程における困難点を改善するための指導を検討する。

 [数量関係,数学T,Workshop,両者対応]

A-2

半田 真(東京女学館中学校・高等学校)        売上分析をグラフ電卓で行う

TIの教材「パックンバーガー店の売上」をアレンジした教材で参加者と共にグラフ電卓を用いた分析を行います。5数要約数を求めたり,箱ひげ図を描いたりするだけではなく,そこから読み取れる売り上げ傾向などを考察。参加者と議論できればと考えています。初心者や学生の方の参加を歓迎します。

[数学T,Workshop,初心者]

A-3

片岡 啓(和歌山大学教育学部)    双曲放物面をつくる

厚紙を格子状に組み合わせて曲面を作る方法で双曲放物面を作ります。高校生や大学生にやってもらった実践報告を兼ね,「ローテク」で手づくりする予定です。ハサミ持参でお願いします。

[数学T,数学V,数学教育,Workshop,初心者]

B-1

加藤慎一(筑波大学附属聴覚特別支援学校) 聾学校高等部数学科の関数指導におけるグラフ電卓の活用

関数とは何か。提示されたグラフを再現するためにどのように歩けばよいかなど,生徒同士が伝え合うことを通して,関数の概念を創造する授業を行った。その聾学校高等部での授業実践について報告するとともに,授業で行った内容をワークショップ形式でフロアの先生方に体験していただく。

[数学T,Workshop,両者対応]

B-2

宮寺良平,福井昌則, 平林直樹, 萩倉丈, 中屋悠資(関西学院高等部)    高校生による数学研究

私たちの学校では、10年以上の間、数式処理ソフトMathematicaを使った高校生による数学研究が行なわれてきました。結果は、多くの国内外のコンテスト入賞や、日本を含む9カ国の数学系専門誌で論文を掲載してきました。今回は、これまでどのような研究成果があり、それはどのような方法で行なわれたかについて話します。そして、現在これまでの結果をTI-Nspireで使えるように、プログラム移植を行なっています。T^3 2014 International Conferenceで発表した内容を発展させて話したいと考えています。

 [その他,発表形式,両者対応]

B-3

李東原(韓国昌信高等学校),鄭英祐(慶星大学校),金富允(釜山大学校),宋恵珍(蔚山中央高等学校)     動的幾何を活用した最速降下曲線の視覚的な正当化

本稿では,1696年ヨハン・ベルヌーイ(Johann Bernoulli)が提示した最速降下曲線に対して,彼が発表した解法を探求型幾何ソフトウェアであるGSP5で実行してみる。

[その他,発表形式,両者対応]

B-4

金知弘(韓国金海第一高等学校),金正守(釜山科学高等学校),田寶灝(釜山センタム高等学校)

GeoGebraを活用した数学英才教育の資料開発

本稿では,1696年ヨハン・ベルヌーイ(Johann Bernoulli)が提示した最速降下曲線に対して,彼が発表した解法を探求型幾何ソフトウェアであるGSP5で実行してみる。

 [その他,発表形式,両者対応]

B-5

宇津野 仁(小林聖心女子学院中学校・高等学校)
第10回関数グラフアート全国コンテストに応募するまでの授業実践報告

初めてグラフ電卓を手にした生徒がグラフアートに応募するまでの授業の実践報告です。workshop形式で報告いたします。黒板とチョークだけでは味わうことのできないまた別の数楽を感じ取って頂ければと思います。

 [数学T,Workshop,初心者]

C-1

河合伸昭(岡山南高等学校)     自然な角度について

「最適な、自然な角度の単位はなにか」ということを,グラフ電卓を活用し,過去に取り組んだ対数関数の場合と対比させながら,三角関数のグラフ,サインカーブを眺めるという視点から考察していく。そして,微分積分での基本的な事項である,極限・微分の定義・定積分による曲線の長さの計算・面積の計算が,そのストーリーの中で,意味を持った活動として,印象づけられていく。結果として,数学Vの教科書では,あいまいで循環論法ではないかといわれる三角比の極限と円周率,円の面積の関係も,定義,仮定から微分・積分の手法を用いて導くという流れで説明できることになる。

[数学V,発表形式,両者対応]

C-2

堀尾直史(熊本県玉名市立玉南中学校)
中学校で「ICTを使う授業」ってどんなふうにやればいいでしょう?

中学校の授業で実際に使っている例をご紹介します。主にグラフ電卓に興味はあっても使ったことがない方(教師、学生、生徒)、または、使ってみているけれどほかにアイディアを求める方を対象にしてワークショップ形式で行います。(予定)「距離センサーをつないでみよう」「確率・統計でも使えますよ」「図形を動的にとらえよう」

[数量関係,図形関係,数量と図形の融合,数学と科学の融合Workshop,両者対応]

C-3

松木貴司 (北海道教育大学函館校人間地域科学課程)      電卓を利用して物理を学ぶ

測定データの「不確かさ」を議論する基本に確率の考え方があり,あるいは熱力学における基本概念の「エントロピー」についても確率論がその基本となっている。これらの概念を十分に把握できるための,電卓の計算機能や統計機能を利用した実習例について報告する。

[数学と科学の融合,数学A,物理,物理教育,Workshop,両者対応]

C-3

中澤房紀(東日本国際大学)    実データ収集方法の多様化とその利用法

教育における情報機器は多様化しています。ここでは,いくつかのデータ収集方法(TI-Nspire Lab Cradle,Vernier LabQuest2)とその利用法を紹介します。参加者は括弧内のWeb Browserの入ったiPad(Safari),Android Tablet(Chrome),ノートPC(Chrome)などを持参で参加ください。その場でWi-Fi接続をしてデータを共有したいと思います。グル―プ単位でデータを共有することによる協同作業,レポートの作成など,理数教育におけるITCの活用を一緒に考えたいと思います。

[数学と科学の融合,数学教育,理科教育,Workshop,両者対応]

   

 

第10回 関数グラフアート全国コンテスト  作品発表と表彰式

 

生徒が関数を使って描いた作品についてプレゼンテーションを行います。


主催:関数グラフアートコンテスト運営委員会 事務局 (福井工業高等専門学校)

月 24日(日)

A-1

 勢子公男(練馬区立大泉学園中学校)       TI-Nspireの教材で遊ぼう!! −その2−

昨年度も紹介しましたが、その第2段です。TI-Nspireに付属の教材やweb site からの教材には様々なものがある。諸般の事情で自分で教材を作るにはなかなか難しい面があるが,公開されているこれらの教材は自由に使うことができる。いろいろなアイデアの教材が豊富にあり,とても楽しいものです。その紹介も兼ねて,皆さんと一緒に「教材を楽しんでみたい」と考えています。

[数量関係,図形関係,数量と図形の融合,Workshop,両者対応]

A-2

中澤房紀(東日本国際大学)        統計教育において,知識の獲得に適したデータの生成と視覚化

中学校の学習指導要領解説の中の「ヒストグラムの必要性と意味」で使われているデータについて考察する。高校では分散,標準偏差,相関係数の学習において,どのようなデータを使って,どのように視覚化すると理解が深まるか,腑に落ちるかを参加者と一緒にデータを生成して考えます。

 [数学,統計,Workshop,両者対応]

A-3

勢子公男(練馬区立大泉学園中学校)    TI-Nspireでベクトルと行列を

TI-Nspireには,Matrix-Vectorのmenuがある。今回の学習指導要領では,高校での行列単元を扱わなくなりましたが,数学理論をよりよく理解したり深めたりするには,行列とベクトルを扱う線形代数の理論が大切になってきます。これはまた、微積と共に大学初年級の数学理論の両輪になっています。しかし、行列計算は手でやるにはかなり煩雑で面倒で根気が必要になります。正に「理論は人間が、計算は電卓で」の使い方がより鮮明になってきます。ここでは簡単に,行列の基本変形、連立方程式の理論、固有値・固有ベクトルなどに使用していきます。

[線形代数,Workshop,両者対応]

A-4

小埜尾裕喜(東京理科大学大学院 科学教育研究科)    グラフ電卓を用いた確率の教材とその検討

確率の定義は大きく分け,数学的確率と統計的確率が挙げられる。前者は順列・組合せを用いた場合の数の比の計算から求められるものであり,後者は多数回試行した時の成立する事象の相対度数の安定値から求められるものである。天気予報の降水確率をはじめとする現実問題の確率がほとんど統計的確率であるのに対し,教科書内容は数学的確率で展開されている。確率概念の形成には両者の理解が重要であると考えられるため,本教材を用いて両者の関連について考え,指導法について検討する。

[数量関係,数学A,発表形式,両者対応]

B-1

河合伸昭 (岡山県立岡山南高校)    ラジアンの導入

本校は専門高校であり,旧課程では数学は数学T,数学Aのみを履修していた。新課程、この二年から数学Uを履修している。数学Tのみでは,三角比での角度の単位は,度のみであったが,数学Uではラジアンを使わなければならない。しかし,ラジアンの導入は,特に専門高校の生徒には天下りで唐突に感じられると思われる。ここでは、グラフ電卓を活用し、生徒に自然と感じられるようなラジアンの導入を工夫してみた。

[数数学T,数学U,発表形式,両者対応]

B-1

池田文男(東京理科大学)       グラフ電卓「N-spire CAS」を用いた教材開発の講座

大学院修士課程の院生を対象にした,グラフ電卓「N-spire CAS」を用いた教材開発の講座の概要を紹介する.院生にグラフ電卓を用いる授業の有用性を示した。

[数学教育,発表形式,両者対応]

B-2

梅野善雄(一関工業高等専門学校)    タブレット端末で利用可能なCASの紹介

iPadなどの携帯端末で利用できるCASについて紹介し、その利用法について考えたい。[数学T・U・V,数学A・B・C,微分積分,数学教育,発表形式,両者対応]

B-3

中込雄治(宮城学院女子大学学芸学部児童教育学科)       算数・数学の教材開発と図形ソフト

算数・数学の教材開発を行うとき,どのような場面で図形ソフトなどのテクノロジーが活用できるかを探ります.授業の中だけでなく,例えば,教具の作製などの場面におけるテクノロジー(特に図形ソフト)の活用方法にも着目して,検討していきます。

[数量と図形の融合,発表形式,初心者]

B-4

小森恒雄(Naoco Inc.)     3次元幾何ソフトCabri3Dの紹介

TI幾何ソフトCabri 3Dは空間において直線,平面,球,円柱,多面体などの立体を作図するソフトで,立体幾何の学習・探求に最適です。このセッションではCabri 3Dを紹介します。平面である画面に3次元図形を描くカラクリさえ分かってしまえば,操作は簡単です。

[図形関係,数学T,数学U,数学V,数学A,数学B,数学C,発表形式,初心者]

C-1

坪川武弘,中谷実伸,柳原祐治,井之上和代,山田哲也 (福井高専数学科・応用数学科)
グラフ電卓初心者講座 −数式処理・グラフ描画・データ収集−

グラフ電卓の使い方をはじめから丁寧に解説します。自分の数学学習に,授業での使い方に参考として下さい。グラフ電卓のもつグラフ描画機能,数式処理機能,センサーとの連携をワークショップ形式で行ないます。全くの初心者でも大丈夫です。用いる機種はTI-Nspire CASですが,TI-89、Voyageなどでも同じことが行なえます。

[Workshop,初心者]

C-2

河合祐斗(東京理科大学大学院 科学教育研究科)     グラフ電卓を用いた三角関数の教材

本教材では、単位円を用いて三角関数(sin,cos)についての生徒の理解を促すことを目標としている。なぜ,関数は連続であるのか,なぜ周期性が現れるのか,を視覚的に理解し,教科書に記述されている三角関数の図を覚えるのではなく,自ら導くことができる能力を養う。

 [数U,発表形式,初心者]

C-3

三木義智(東京理科大学大学院 科学教育研究科)    グラフ電卓を用いた平方根の教材

グラフ電卓を用いた平方根の教材「Where is root 2?」を基に,日本の検定教科書と比較し,平方根の教材について検討する。

[数量関係,発表形式,両者対応]

C-4

大野智宏(東京理科大学大学院 科学教育研究科)     グラフ電卓を用いた積分の指導方法の検討

日本では定積分の学習をするにあたり多様な関数の積分値を求めるには微分を理解しその逆演算である不定積分の理解が必須である。しかし,本来定積分とは関数fとx軸とxの区間で囲まれた部分の面積というとてもシンプルなものである。そのシンプルな定義をグラフ電卓を用いて関数の変化,積分値の変化を視覚化し直感的に理解させる指導法の検討を行う。

[数学U,発表形式,両者対応]

C-5

飛田和成(東京理科大学大学院 科学教育研究科  グラフ電卓を用いた合同な三角形の発見と理解

日本における合同な図形の導入と比較しながら,“Corresponding Parts of Congruent Triangles”を用いたアメリカのグラフ電卓を用いた導入の検討を行う。

[図形関係,発表形式,両者対応]

D-1

馬場博史(関西学院千里国際中等部高等部)

国際バカロレア数学の問題をグラフ電卓を使って解いてみよう4<統計編>

国際バカロレア(International Baccalaureate=IB)は,インターナショナルスクールを中心に多くの国や地域で普及している教育課程であり,その修了資格(IB Diploma)は世界中の大学で受験資格として認められています。日本でもこの認定校を2012年から5年間で200に増やすという施策を文科省が推進しています。Diploma Programの数学には,Mathematical Studies SL (Standard Level), Mathematics SL, Mathematics HL (Higher Level)の3つがあり、いずれもグラフ電卓が必要です.今回は統計分野の問題を紹介します。

[数学B,発表形式,両者対応]

 

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