T3
Japan
Representative |
秋山 仁 (東京理科大学) |
Conference
Leader |
勢子公男 (東京理科大学) |
Program Organizer |
半田 真 (東京女学館中学・高等学校) |
Program
Organizer |
原 健太郎(埼玉県立狭山緑陽高等学校) |
WWT3
Coordinator |
渡辺 信 (生涯学習数学研究所) |
T3
Japan
Administrator |
中澤房紀 (Naoco
Inc./鶴見大学) |
今年は、まだ、5月というのに東京では真夏日を記録しました。
昨年夏、皆様にT^3でお目にかかった後、カリブ海に浮かぶ真珠と呼ばれている風光明媚な“ドミニカ共和国”に赴き、
数学教育支援のお手伝いをして参りました。そこの子供たちは天真爛漫、学校大好きなのですが、勉強より野球やサッカー、音楽やダンスに関心があるようでした。JICAで派遣された日本の先生方が、現地の先生方対象に算数や数学の教え方に関する研修を熱心にされていました。
さて、話は変わりますが、全米の大学で、微分積分学のテキストとして定番となっているスチュアート著の“Calculus”(東京化学同人社, 全3巻)を最近、邦訳しました。改めて、アメリカの奥深い数学教育から学ぶべきことがたくさんあると感じました。その素晴らしさを要約すると、以下の3点になります:
1.天下り的教授法を排し、学び手が発見的に概念や定理にたどり着けるように、説明の展開が工夫されていること。
2.その単元で学習した数学的事項が、生物、化学、物理、天文学、経済学、社会学、環境学、電磁気学、機械工学、医学、スポーツ、音楽などの広汎な分野への応用が丁寧に解説されていること。
3.関数電卓、パソコンなどの機器を駆使し、日常の問題を実際に処理し、抽象概念を具象化したり、諸現象の変化をグラフにして“見える化”し、数学の威力を実感させていること。
特に、3.について多くのページが割かれているのが印象的でした。
日本の若者たちが数学の素晴らしさをより深く知ることが出来るようになることを目指して、今年のT^3で活発な討論、研究発表、実践報告が行われることを、心から期待しています。
東京理科大学 教授
東京理科大学 特任副学長
教育支援機構 理数教育センター長
秋山 仁
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